あの頃、動じていなかったのはモモだった
ナナが一番パニックになったあの日。
突然の音に、家の空気が一気に張りつめました。
ナナは怖がって逃げ、
ミミは少し距離を取りながら様子見。
そんな中で、
まったく動じていない猫がいました。
当時の長女、モモです。

モモは音がした方向をちらっと見ただけで、
慌てることも、逃げることもありませんでした。
そこに「大丈夫だよ」と言葉はなくても、
ただいつも通りそこにいる。
それだけで、不思議と家全体が崩れずに済んでいた気がします。
モモがいたから、家の空気が保たれていた
ナナはとにかくビビリ。
少しの物音でも、パニックになると床を這うように逃げていきます。
ミミはナナほどではないけれど、
音には敏感で、少し緊張した様子。
それでも、
モモが落ち着いているだけで、
「大丈夫な空間」がそこにありました。

猫は言葉で場を仕切らないけれど、
態度で空気を変えることがあるのだと、
今思うと感じます。
そして今、あの頃とは違う形で
今、あの場所にモモはいません。
代わりにいるのは、
やんちゃで、遊ぶことが大好きな三女ココ。

音にも、人にも、初めてのものにも、
ほとんど動じないココ。
あの頃のモモの「どっしりした落ち着き」とは違うけれど、
今の家には、今の支え方があるのだと思います。
最後は、いつもの甘えん坊ナナに
夜になる頃には、
ナナは少し落ち着いて、いつものナナに戻っていました。
私のそばに来て、
静かに体を寄せてくるナナ。

「怖かったね、大丈夫だよ」
そう声をかけながら、ゆっくり撫でました。
同じ出来事でも、
感じ方も、受け止め方も、猫それぞれ。
あの頃はモモが、
今はココが、
そして変わらずナナとミミが、
それぞれの形で、
この家の日常をつくってくれています。


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